Advertisement
Advertisement
首都圏の住宅価格は依然として高騰しており、多くの人が「都心は高すぎる」と郊外の物件に目を向けています。しかし、住宅コンサルタントの寺岡孝氏は、価格だけで判断することの危険性を指摘します。郊外に手が届く家を購入しても、その代償として毎年数百時間を通勤に費やすことになれば、本当に豊かな生活と言えるのでしょうか。
都心の新築マンションは、2023年頃から平均1億円を超え、2025年以降は1億円台後半や2億円、3億円といった価格が一般化しています。この状況を受け、手頃な価格を求めて郊外へ流れる人が増えています。しかし、住宅購入で重視すべき順序は、【通勤利便性】→【生活コスト】→【適正なローン額】→【住宅価格】です。現実には「価格」が先行してしまい、通勤時間や将来の返済負担が後回しになってしまうのです。
具体的には、首都圏での住宅価格と通勤時間は密接に連動しています。都心のマンションは通勤20~30分で年収1800万円が目安ですが、郊外の物件は片道60分以上、場合によっては80~100分の通勤となり、年収目安も500万~1000万円と下がります。片道1時間以上を毎日通勤に費やすことは、年間約500時間、すなわち約20日分の人生時間を移動に投資することに等しいのです。さらに、郊外も地価上昇が続いており、かつての「安くて広い家」という選択肢は薄れつつあります。
加えて、金利上昇という「第二の波」が住宅購入の選択肢を狭めます。金利が上がれば月々の返済額が増え、借入可能額も減少します。結果として、より価格の低い郊外物件を選ぶしかなくなり、通勤時間はさらに延び、生活の質に構造的な影響を与えます。
住宅購入の失敗の本質は、価格だけで判断して通勤時間やローン返済の負担を軽視することにあります。価格で選んだつもりが、実際には「過酷な通勤時間と将来にわたる家計の硬直化」をセットで選んでしまうことになるのです。
だからこそ、物件の条件だけでなく、通勤時間、住宅ローン、将来の家計を含めた「生活設計」を総合的に判断することが重要です。住宅は人生を支える舞台であり、単なる物件の購入ではなく、時間とお金の投資を含めた判断を行うことで、後悔のない選択につながります。
Advertisement
Advertisement
Advertisement
